▼2003年6月19日放送「遠州灘産極上キス」

キスは晩春から夏にかけてが旬。特に7月から8月にかけて子どもを持つ頃が一番美味しいと言われています。
成長は遅く、体調20センチに育つのに5年近くかかります。
白身で淡泊な味は、和洋どちらにも好まれ、主に天ぷら、塩焼き、フライなどで食べられています。
最近では、漁獲量の減少により、輸入物、特に冷凍の韓国産が増えています。一般の店頭に並ぶ物はほとんどこれです。今回のマルナカ厳選特選素材は東京の築地にも出荷する、刺身でも食べられる極上のキスを紹介します。
極上の所以は、その漁獲法にあります。
通常は、他の魚と一緒に網で取る「底引き網漁」や「挿し網漁」です。鮮度を保つのに重要な鱗が剥がれてしまうことが多く、当然鮮度の劣化も早まります。
師崎、日間賀島にはキス専用の「キス網」を使用した漁師がいます。
キス網漁は大小の異なる二重構造の網でキスのみを獲るものです。大切な鱗を傷つけることなく獲り、さらにすぐ船上で氷〆して鮮度を保ちます。
この漁は小型の漁船で外海に出る非常に厳しい漁で、午前2時に日間賀を出港し、遠州灘(豊橋沖およそ30キロ)で漁を行い、午後3時ごろ師崎に水揚げします。
マルナカへは赤羽商店(師崎)がこのキス網漁で獲れたキスを入荷しています。
鮮度の良い物は刺身でも食べることができ、大変淡泊で上品な味を楽しむことができます。
ただし、漁の都合で入荷するときと無いときがありますので事前に問い合わせが必要です。



【問い合わせ先】 赤羽商店(鮮魚、活魚全般) 052-533-9788