▼2004年3月25日放送「春の味覚 日本一の富山産ホタルイカ」

ホタルイカは普段は水深200〜300メートルに棲んでいますが、産卵期の春になると海面に集まってきます。
全国的に分布していますが、富山湾が有名なのはその漁体が大きく味の決め手になる肝・卵が大きい上、大群衆で現れるから。これは特別の現象で「ホタルイカの群遊海面」として、国の天然記念物にも指定されています。
なぜ富山湾にだけたくさん集まるかというと、それは独特の地形のためです。沿岸から数キロという近場で一気に水深500メートルくらい落ち込んでいます。
産卵で海面に浮かんだホタルイカが、湾の中に姿を現すのです。特に北風の吹く日には、湾内の港や砂浜でタモですくえてしまうほど。
ホタルイカの旨さの決め手は鮮度。鮮度の良いホタルイカは身が透き通り、中の肝(赤色)、卵(銀色)がはっきり見えます。これに対して鮮度の悪いものは身が白く濁っています。
ホタルイカには虫(サバなどにいるアニサキス)がいるため、刺身で食べる場合は鮮度のよいもので、しかも目とワタを取り除いてから食べます。出始め(3月中)は虫も少なく生ホタルイカを利用した料理がオススメですが、4〜5月は入荷量も多くなりますが、虫も大きくなるため産地で釜揚げされたものの方がオススメです。



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