▼2004年4月23日放送「この時期旬を迎える活きたとり貝」

今回登場するとり貝は春になると三河湾で獲れるもの。水深5〜6mの砂泥底に棲息します。
ゆでた冷凍物が年間を通して流通していますが、味が薄く歯ごたえもあまりよくありません。
しかし、この時期だけは生のとり貝が市場に出回ります。市場で鮮度の高いとり貝は殻つきで売っています。高級な寿司店では人気の食材です。
殻は二枚貝のなかでも一番やわらかく割れやすい。中を手で開くと「く」の字に折りたたまれた足と呼ばれる部分が出てきます。これが鳥のくちばしににていることからとり貝と呼ばれています。
取り出した足は、通常肝を出し開いて熱湯にくぐらせます。蒲郡や一色などのとり貝の産地では、開かずに丸のまま湯がいた「とんぼ」というものを生姜醤油や酢味噌につけて食べます。このような殻つきのとり貝を自分でさばいて食べると、その甘みと歯ごたえにびっくりし、通常のとり貝を食べた時との違いに気づきます。
魚七には開いたボイルとり貝も入荷します。これも今しかない地のものを前日にひとつひとつ丁寧に開いてボイルしたものなので、おすし屋さんに大人気の商品です。通年出回っている冷凍物や韓国産との食感と味覚の差は歴然。ぜひご賞味を。



【問い合わせ先】 魚七水産(鮮魚・活魚) 052-582-8731