▼2004年5月21日放送「甘みの強いアオリイカ」

イカ類は世界で500種類、日本近海では130種類ほどが知られていますが、食用になるのは15〜20種類。日本は世界一のイカ消費国で、世界の年間総量120tのうち約80tも食べています。日本国内の消費の80tのうち、輸入物は15〜20t(世界の総量のうち半分が日本産)そんなイカの中でも、今回登場するイカは甘みの強いアオリイカ。大きいものでは体長が50cmに達する比較的大型のイカで、同の左右に大きなひれがあり、このひれをヒラヒラさせながら泳ぐ姿が、扇子を扇ぐように見えることからその名がついたとされています。
北海道南部以南の日本近海に広く分布します。旬は夏。イカの刺身としては、もっとも美味。しっかりと下処理された身は、柔らかトロトロで後から甘みが口に広がります。甲イカやイルメイカに対して、甘み成分(アミノ酸の一種グリシン)が多く含まれています。
魚屋の中でもあまりアオリイカを扱わない場合「アオリイカは硬い」という人がいます。これは刺身によく使われる、スルメイカや剣先イカと比べて薄皮が何重にもあるため、この薄皮をしっかり取り除いてやらないと本来の柔らかトロトロの身を味わうことが出来ないからです。



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